【Case01|さなぎ羅編・第4話】半年以上、作り続けた。その先で選んだのは、再就職だった。

Case01|さなぎ羅編(全4話)/第4話

3月末。

さなぎ羅氏は、9つの自動投稿サイトを動かしていた。

作れるものは増えた。

作る速度も上がった。

ただ、売上はまだ数千円だった。

そこから約5か月。

2026年8月31日、本人がその後をまとめた。

タイトルは、

「脱サラ失敗!アダアフィを諦めて再就職へ😭」

だった。

作れるものは、さらに増えていた

会社を辞めてから、作業量そのものは大きく増えた。

本人によれば、平日も土日も作業し、副業時代と比べると、作業量は10倍近くになっていたという。

Claude Codeなどを使いながら、SEO施策だけではなく、サイトそのものの機能も作った。

第3話でまだ構想として出ていた、

UGC。

ゲーミフィケーション。

ユーザーが参加する仕組み。

そうした方向の一部は、8月末までにメインサイトのSIOKANで実装段階まで進んでいた。

8月31日時点で、本人が公表したSIOKANの登録会員数は400人を超えていた。

新しいサイトも増えていた。

同人系サイトは約10サイト。

ほかにも、アダルトアフィリエイトのノウハウサイトや、アダルトグッズのレビューサイトを立ち上げていた。

半年前には「作りたい」と考えていたものを、実際に形にできる範囲はかなり広がっていた。

会員400人超。収益の伸びは「微増」だった

SIOKANについて、本人は登録会員数が400人を超えたことを書いた直後に、収益の伸びについては「微増」と振り返っている。

ここは分けて見る必要がある。

400人を超える登録者がいた。

だから事業として成功した。

とは言えない。

逆に、400人しか集まらなかったから失敗した、とも言えない。

分かるのは、機能を作り、登録者が増えても、それだけで売上が大きく伸びたわけではなかったというところまでだ。

新しく作ったサイト群も同じだった。

3月には9サイトだった同人系を中心としたサイト群は、その後、約10サイトになっていた。

本人が公開した2026年8月の売上合計は、

約18,000円。

これは、同人サイト群の8月売上だ。

すべての事業を合計した売上ではない。

本人自身、新規ドメインで被リンクもないため時間がかかる事情を認識していた。

その一方で、当時の状況を、

「ほとんど無風」

と振り返っている。

一番伸びたサイトには、アフィリエイトリンクがなかった

一方、別の結果も出ていた。

本人によれば、この時期にSEOが最も伸びていたのは、

「さなぎラボ」

と、

「さなぎランド」

だった。

さなぎラボは、AIを使ったサイト運営や開発などを扱うノウハウサイト。

さなぎランドは、AIイラストに関する情報を扱うサイトだった。

ところが、本人によれば当時、この2サイトにはアフィリエイトリンクを置いていなかった。

収益はゼロ。

アクセスが伸びるサイトと、収益を作るサイト。

それもまた、同じではなかった。

作りかけのアプリもあった

さなぎランドには、その先の構想があった。

AIイラスト制作を自動化するアプリ、

「Pixelm」

への導線にする予定だった。

本人の説明では、PixelmにはクラウドGPUやクラウドストレージとの連携、内蔵AIエージェントなども実装していた。

ただし、正式にはローンチしていない。

完成して市場へ出し、売れなかったアプリではない。

8月31日時点では、非アダルト分野のアプリ開発を優先するようになったことで、Pixelmの開発は長く中断していると本人が説明している。

作れるものは、さらに増えていた。

しかし、作ったものをどこへ届け、どう収益へつなげるかという問題は残っていた。

本人は「大失敗」と振り返った

1月に掲げた目標は、

2026年中に月売上100万円。

少なくとも、8月末に本人が公開した数字を見る限り、その目標を達成したという状況ではなかった。

そして本人自身、この半年以上の挑戦を、

「大失敗」

と表現した。

ただ、その直後に書いていることがある。

この期間で得たものもあった。

AIエージェントを使って、開発を回した経験だった。

アダアフィのために、開発のやり方まで変わった

半年のあいだに使っていたのは、Claude Codeだけではなくなっていた。

Codexなども使う。

複数のAIセッションを並行して動かす。

タスクを管理する。

テストを設計する。

コードをレビューする。

Gitを使って作業を分ける。

CI/CDでテストや反映を自動化する。

外出先から自宅のPCへ接続し、リモートで開発する。

本人は、アダルトアフィリエイトで成果を出すために、こうした環境を作っていったと説明している。

本人はもともと非エンジニアだった。

アダアフィの売上を伸ばすために始めたAI開発だったが、その過程で、WebサイトやWebアプリを作る力そのものが積み上がっていた。

そして、その経験を別の場所で使えないか考え始める。

仕事を探して、FDEという職種を知った

きっかけは、業務受託の案件探しだった。

どれだけ開発しても十分な収益につながらなかったため、本人はココナラやクラウドワークスなどで仕事を探した。

そこで知ったのが、

FDE。

Forward Deployed Engineerという仕事だった。

本人は、FDE関連の業務委託案件にも応募した。

いくつかは書類審査を通過した。

しかし、面接では落ちた。

本人自身、FDE経験も、エンジニア経験もない自分が、即戦力を求められる業務委託で仕事をこなすのは難しいと振り返っている。

FDEとして仕事を得たわけではなかった。

ただ、この仕事を知ったことで、本人が次に目指したい方向が見え始めた。

今度は、会社員として仕事を探した

アダルトアフィリエイトの収益は、大きく伸びていなかった。

一方で、AIを使った開発経験は増えていた。

そこで、再就職が選択肢に入った。

本人は、AIに対応できる人材やFDEという文脈でコンサル職を募集していたITコンサル会社などに応募した。

本人は非エンジニアだったが、複数の企業で書類選考を通過したという。

アピールしたのは、

過去の仕事で経験していたコンサル的な業務。

そして、この半年で積み上げたvibe codingの経験だった。

面接を進めた結果、

本人が描いていたキャリアパスに最も近い会社から内定を得た。

FDEとして採用された、と本人が書いているわけではない。

AIでエンジニアへ転職した、という話でもない。

ただ、アダアフィで成果を出そうとして身につけた開発経験が、転職活動でアピールする材料のひとつになった。

最後に選んだのは、再就職だった

内定先では、副業も可能だった。

だから、Web制作やWebアプリ開発そのものをやめるわけではない。

本人も、今後も続けるつもりだと書いている。

ただし、副業は会社の承認制。

本業とのキャリアのつながりも考え、

今後は基本的に非アダルト分野で取り組むことを決めた。

アダルトアフィリエイトは、一旦休止。

すでに自動運用できるものは残し、必要に応じてメンテナンスする。

そのうえで、リソースの大半を非アダルト分野へ移す。

2026年1月。

サイト収益だけでは生活できないと分かりながら、会社を辞めた。

目標は、年内に月売上100万円だった。

8月末。

本人は、この半年以上を「大失敗」と振り返り、再就職を選んだ。

ただ、会社を辞めたときには持っていなかった開発経験が残った。

Web制作とWebアプリ開発も、これから続けていくという。

作れることと、事業になることは別だった。

そのことを確かめるまでに、半年以上かかった。

そして、その先で選んだのが、次の仕事だった。

Case01|さなぎ羅編 完。

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